この記事では、犬の行動学スペシャリストの著書をベースに、最新のしつけ情報をシェアします。
参考図書:『犬にウケる飼い方』 鹿野 正顕 著 《著者プロフィール》学術博士(人と犬の関係学)、スタディ・ドッグ・スクール代表、日本ペットドッグトレーナーズ協会理事長、動物介在教育療法学会理事
この記事はこんな方におすすめ!
- よく知らないまま犬を飼った
- 従来のしつけが上手くいかない
- 犬を飼う予定がある
必見!犬と超仲良くするための科学的な方法

しつけがうまくいかない
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犬にウケていないかも…



どうしたらいいんですかー!
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犬にウケる飼い方を知っちゃいましょう
犬は人に上下関係を求めていない
犬は人に、上下関係を求めていません。
当たり前と思っていた定説が、変わりました。
では、犬は人に何を求めているのか?それを、みていきましょう。
ここ十数年で科学的研究が進み、「犬の定説」はひっくり返りました。
祖先とされるオオカミは群れで生活し序列社会であることから、犬もそうだろうというのは、思い込みだったのです。
犬にとって飼い主さんは、上位にいるボスではなく、自分を擁護してくれる母親的存在で、「人と犬の関係は母子関係に似ている」という考え方が定着してきています。
「飼い主は犬に舐められてはダメ」「常に人が優位であることを犬に理解させるのが大事」というのは古い常識です。
飼い主さんと犬は、母子関係に近いことを念頭においてしつけをしましょう。
犬が求めていることがわかれば、どのようにしつけをすればいいのか?がわかります。
犬にウケない飼い主の態度ワースト5
まずは、残念ながら犬に嫌われる飼い主さんの態度ワースト5。
もし、思い当たることがあっても大丈夫。時間はかかるかもしれませんが、今日から犬にウケる飼い方を1つずつ理解し、実践していきましょう。
- 1.専制君主のようにふるまう
-
威圧的に接する、体罰でしつけようとする
- 2.四六時中かまいすぎる
-
過干渉、犬を放っておかない
- 3.自己満足をおしつける
-
犬に依存しすぎる、好き勝手に解釈し多くを求める
- 4.常にテンションが高い
-
激しくさわる、大きな声を出してばかり
- 5.活動性が低い
-
あまり体を動かさない、家の中にばかりいる
遊びを楽しむときは共におもい切り遊び、マナーを守るべきときは毅然と接する。
さらに愛犬を所有物扱いにせず、自立した個性として尊重し、ある程度の自由を認めてあげる。
そうした態度が犬にとって、ストレスが少なく快適なのだそうです。
犬にウケる飼い主の態度ベスト5
つづいて、お手本にしたい犬に好かれる飼い主さんの態度ベスト5。
犬とのパートナーシップがとれいている飼い主さんは、気づかないうちに実践できているかもしれませんね。
犬との距離がなかなか縮まらないな~と感じている飼い主さんは、きょうから実践していきましょう。
- 1.むやみやたらにさわらない
-
犬がさわってほしい時にさわってあげる
- 2.多くを求めない
-
個々の性格を見極め、自分の都合で多くのことを求めすぎない
- 3.一緒に遊び、運動をしてくれる
-
散歩だけでなく共に体を動かす
- 4.望ましい行動をほめる
-
食べ物や遊びなどのご褒美をあたえ、本能的欲求を満たす
- 5.適度な距離を保つ
-
関わるときと関わらないとき、近くにいるときと遠くにいるときのメリハリがある
犬と良好な関係にある飼い主さんは、決して犬にベタベタしすぎず、ある程度距離をもって接している点が共通していますね。
具体的には、下記のような飼い主さんがウケるそうですよ!
- 犬に余計なストレスを与えない
- 犬がストレスを受けないように教育できる
犬をしつけるポイント5つ
犬にウケる態度を理解したら、いよいよ犬のしつけです。
犬は人に母親のような存在を求めていて、メリハリのある接し方をした方が良い関係が築ける、とのことでした。
しつけの前に、飼い主さんが知っておくべきことをお伝えします。
犬をしつける前に
- 叱るよりほめてしつけることが基本
- 無理なことや嫌がることはさせない
- 恐怖や痛みを与えることはしない
犬のしつけとは、人との共生が円滑になるような望ましい行為を学習させることです。
そこで、飼い主さんがしつけで心得ておくべきことは何なのか?
著書にあるポイントを、簡潔にまとめます。
- 一貫性のある接し方をする
-
気分によって接し方が変わってしまうと、犬は混乱します。一貫性のない対応をされると、飼い主さんへの信頼がもてず、顔色ばかりうかがうように。人生いろいろありますが、感情的にならず一貫性を持った接し方を。
- 「ダメ」で教えず、してほしい行動をほめる
-
思い通りにいかずいちいち怒ると、「飼い主さんといると叱られてばかりだ」という印象を持ち、不安で落ち着かない犬に。望ましいことをいちばんに考え、犬にしてほしい行動ごとにほめることを意識しましょう。
- ほめ言葉とごほうびを結びつける
-
「ほめ言葉」=「ごほうびが出てくる合図」と覚えてもらいます。ほめ言葉は混乱しないよう1つに決めておき、ごはんの前に「ほめ言葉→ドッグフードを一粒あげる」を10回くり返すと、ほめる効果がアップ。
- 犬の個性に合わせたしつけ方を
-
犬種ごとに特徴があり、個性があります。犬種について知識を得ることが重要で、それぞれの個性を受け入れながら、しつけに反映させる柔軟性も必要。
- 犬にとって楽しい存在になる
-
一緒にいる飼い主さんが遊びを楽しんでくれたり、よいことをしたときに喜んでほめてくれれば、「飼い主さんへの期待感や信頼感、安心感」を抱くようになります。犬が喜ぶことを重視して、モチベーションを高める方向に導きましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、『犬にウケる飼い方』の本をベースに最新のしつけポイントや犬にウケる・ウケない飼い主さんの態度をシェアしました。
本のなかで、印象的だった文章を紹介します。
これだけ人が好きで、人と遊びたがる犬なのに「しつけがうまくいかない」「言うことをきかない」と悩む飼い主さんが多いのはなぜでしょうか?
その原因のひとつとして感じるのは、「人間側の犬とのコミュニケーション能力が不足している」ということです。
この本の初版発行は、2021年10月です。
家族同然に犬と暮らす生活がこんなにも浸透している日本において、古い常識や誤った定説が世の中にはいまだに溢れている、ということです。
犬にウケる飼い方を知った飼い主さん、犬とのコミュ力を少しずつ高めていきましょう。
犬はいつだって、飼い主さんの感情に敏感。
いつも楽しそうで笑顔の多い飼い主さんなら、犬も楽しい気持ちでいられるそうです!
末永くハッピーなドッグライフが送れますね。
興味のある方は、参考図書『犬にウケる飼い方』を読んで、理解を深めることをおすすめします。